吹田市の泌尿器科、内科のももはらクリニック 緑地公園駅徒歩7分

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PSA検査

前立腺がん早期発見のために

前立腺がんは男性が特に気をつけないといけないがんのひとつです。しかし、初期には自覚症状がほとんどなく、なかなか気づかれません。前立腺がんの早期発見のために、50歳になったら血液検査(PSA検査)を受けましょう。

前立腺がんはひとごとではありません

前立腺がんは日本人男性で増加しているがんのひとつです。わが国でも食生活の欧米化、高齢化の影響などから患者数が増えています。2014年の前立腺がん罹患数は74,000人で、男性がんの中で胃がん、肺がんに次いで3位でしたが、2015年には98,400人で第1位になりました。(※1)また、2015年には11,321人が前立腺がんで死亡したと報告されています。これは乳がんの死亡率(13,695人)とほぼ同等、子宮がん死亡数(6,427人)の約2倍です。(※2)

(※1)「がんの統計’15:公益財団法人がん研究振興財団より」
(※2)「平成27年人口動態統計月報年計(概数)の概況より」

前立腺がんの初期は自覚症状がありません

前立腺とは膀胱の下にあり、尿道を取り囲んでいる男性のみにある臓器です。大きさは栗の実くらいです。
前立腺がんの多くは、尿道や膀胱から離れた場所に発生します。そのため、初期には自覚症状がないことがほとんどです。がんが大きくなり、尿道などに浸潤すると血尿や「おしっこが出にくい」、「トイレの回数が多くなった」など前立腺肥大症のような自覚症状が出ることもあります。また、無症状のまま転移をきたすこともあります。しかし、前立腺がんは他のがんに比べ、進行がゆっくりである場合が多く、初期がんの自覚症状がない期間が長いために、検診を受ければ早期発見が可能です。

前立腺がんは血液検査(PSA検査)で早期発見が可能です

◆PSA検査とは

血液中のPSA(前立腺特異抗原)値を測定する検査です。1mLの血液でできる血液検査なので、気軽に受けることができます。PSAは健康な状態でも前立腺でつくられていますが、前立腺がんがあると増えてきます。

血液検査

◆50歳になったら年に1度PSA検査を

前立腺がんは50歳ごろから増加します。ですから、50歳になったらPSA検査を受けましょう。ただし家族に前立腺がんの患者さまがいる場合は、40歳からの検査をおすすめします。PSA値が異常の場合には、泌尿器科の医師の診察を受けましょう。
また、PSA値が正常の場合でも、将来がんが発見されることがあります。PSA値が1.0ng/mL以下の場合には次の検査は3年後でよいといわれていますが、1.0ng/mLを越えていた場合には、毎年PSA検査を受けることをおすすめします。

トイレ

◆PSA検査はいつもの検診もしくはかかりつけの医師のところで

なにも自覚症状がない場合には、住民検診や人間ドックで検診を受けることになります。最近は、多くの市町村やほとんどの人間ドック施設で、希望をすればPSA検査を受けられます。詳しくは、人間ドックの施設や市町村の保健センターなどにお問い合わせください。

また、何らかの排尿に関する困った問題がある場合などは、ぜひ、かかりつけの医師に相談してください。医師ががんを疑った場合には、PSA検査はどの病院・医院でも受けることができます。

PSA検査を受ける前に知っておきたいこと

PSA検査を受けることのメリットは、前立腺がんが転移を有する進行がんで発見されるリスクや、前立腺がんで死亡するリスクを下げる可能性があるということです。一方、検査を受けることでこうむるデメリットも存在します。

◆PSA検査のメリット

  • 簡単な血液検査のみで、がんにかかっている危険性がわかります。
  • 前立腺がんを自覚症状のない初期の段階で診断できます。
  • 進行がんで発見される危険が少なくなります。

◆PSA検査のデメリット

  • まれにPSA値が上がらないがんがあり、見逃すことがあります。
  • 前立腺がんでなくても異常値になることがあります。

PSA値は前立腺がんだけでなく、前立腺肥大症や前立腺炎などの良性の病気などでも上昇します。判断するためには、PSA値を上昇させる要因をできるだけ取り除くこと、がん以外の病気が関与していないかどうかを考慮することが大切です。
より詳しい情報が知りたい方は、ご相談ください。